利益相反(Conflicts of Interest: COI)に関する情報開示


投稿論文では、著者はその研究にバイアスをもたらす可能性のある全ての利害関係(金銭的・個人的関係)を開示することが求められています。

一般的に開示が必要とされる利害関係

✓Research funding (研究助成金)
✓Consulting fee / honorarium(謝礼)
✓Patent royalties/licensing fees (特許権使用料・ライセンシング料)
✓Employment/Leadership position/ Advisory role(雇用、顧問契約など)
✓Others (travel fees, gifts etc)(その他、旅費・贈答品など)

COIの開示方法については、一般に各ジャーナルの投稿規定で定められていますが、国際的な指針として、医学雑誌編集者国際委員会(International Committee of Medical Journal Editors:ICMJE)が提唱する統一書式を採用するジャーナルが増えています。

ICMJEの統一書式のポイント(要約)

次の4項目について、開示が必要とされています。

1. 当該論文に関連する利害関係
研究の構想・計画段階から現在にいたるまでの期間において、直接・間接(所属機関を介する)を問わず、本論文を完成させるうえで受けた援助について開示する。本欄に「いいえ」と回答した場合、第三者からいかなる支援も受けずに、論文を完成させたことを意味する。第三者には政府機関、慈善団体、民間企業が含まれる。

2. 当該論文に直接関連しないが、影響のある利害関係
例として、肺癌治療におけるEGFR阻害薬についての研究論文の場合、癌全般の診断・治療に関連する関係が情報開示の対象となる。著者または著者の所属機関が、過去36ヵ月間に受けた(または受けることを約束した)すべての金銭的支援に関して開示する。スポンサーから受けた支援も、当該論文に直接関連しないものは、本欄に記載する。研究助成金に関しては、論文の解釈に影響を及ぼすと考えられる団体(おもに企業や企業関連財団など)からの支援を開示するものとし、当該論文に関連しない公的機関(政府、慈善団体、学術機関など)については、本欄に記載の必要はない。

3. 知的財産に関する情報
特許・商標・著作権など

4. その他の利害関係

※ICMJEのCOIフォームの原文および記載方法については、こちらを参照ください。

金銭的関係の程度

ICMJEの規定では、金額の多少にかかわらず、すべての情報の開示が求められています。

【一般的なCOI開示の文例】 

●This study was funded by [企業名].

●XXX, YYY, and ZZZ [該当する著者名] received honorarium from [企業名].

●AAA, BBB, and CCC [該当する著者名] are employees of [企業名].

 
 
(COIがない場合)

●The authors declare no conflicts of interest associated with this manuscript.

●The authors have no conflicts of interest directly relevant to the content of this article.

 

ジャーナルによっては、スポンサーや著者の役割を明記することが求められます。

【文例】
スポンサーの役割
●This study was designed and funded by [企業名].

The sponsor had no control over the interpretation, writing, or publication of this work.

Corresponding authorの役割
●The corresponding author had full access to all the data in the study and had final responsibility for   the decision to submit for publication.

 

英文投稿論文の書き方:使えるフレーズ集」では、上記のような文例を多く掲載しております。